2004年10月28日

イラク邦人人質事件に思う

地震のニュースが毎日ひっきりなしの中、イラクで人質…というニュースが舞い込んできたときは自衛隊かメディアの人かな?と最初思いました。…まさか一般旅行者とは世にも思いませんでした。かなりびっくり。

今回この件に関してはおそらく大半の意見は一致していると思います。ご家族の方は心配と思いますし、もちろんこの方の命を軽んずるわけではないのですが、やはり私の個人的な意見としては軽率だと思うのです。安全な国(といっても現在は必ずしもそうともいえませんが)で育ったが故の危機管理能力のなさがアダになった形かもしれませんね。誤解を招かないように少し補足をさせていただけば、決して安全な国に生まれ育ったと言うことが悪いということではないのです(むしろ幼少にこの環境を自分では選べないわけですからそれは非常に幸せなことですよね)。ただ日本人として一般的な大丈夫だろう…はあくまでも日本人としての物差しであって、それで世界中を計っては危険ということです。

4月に2件のイラクでの人質事件があり、それをふまえての今回の事件。以下は報道の内容からの判断になりますが、現地への再三にわたる注意を振り切っての渡航。しかも24歳。立派に自分の意志で渡ったようだというのは誰の目から見ても明らかなのは否めないと思うのです。しかも、ニュースによると、19日までヨルダンの首都アンマン市内のホテルに滞在し、滞在中に居合わせたドキュメンタリー映画監督の四ノ宮浩さんから「危険だから行かない方がいい」とイラク行きを止められたのに、「いや、旅行者だから大丈夫ですよ」と制止を振り切っての渡航したとか。日本のメディアでもNHKと共同通信社以外はあまりに危険と撤退しているような地域に旅行という言葉が出てくるのが私個人ではどうしても理解に苦しみます。

やはりこのような地域に行くにあたって度胸試し的な考えや、コワイモノ見たさや好奇心ではすまないことは充分に理解すべきだと思いますし、現実に人が命をかけて戦っている場所であることは間違いないわけで、そこに足を踏み入れて、捕まっちゃったからやっぱり助けてくださいというのは個人的にはうーん…と思ってしまうのです。万が一(今の状況では万じゃないでしょうけど)の場合をふまえて、本当に入国する必要があるのか、またあるのであれば覚悟を決めて入国しないといけませんでしょうし、その旨を家族や大切な人に自分で伝える義務もあると思います。個人の問題だけではないと思うのです。中途半端な行動は、結果、一番大事な人をも悲しませることにもなると思います。

先ほどの日記でも書いたのですが、震災でなくなってしまわれた人、私の父も含めて病気で亡くなった人、まだ生きたいという願いが叶わず人生を終えなくてはならなかった人…彼らにはこれからの人生に対して選択の余地が許されなかったわけです。今回の香田さんの場合は申し訳ないですが、個人で行くのか行かないのかを自分の意志で決めることが出来たわけですから、拉致をされたといっても、こういう人たちとどうしても同様には私個人は考えられないです。(まぁ私の了見が狭いのかもしれませんが)

タイムリミットがあり、今回は自衛隊撤退はしないと小泉首相からも発言がありましたね。こう明言するということは、助けないということを明確にしていることにもつながる可能性もあるわけですから、賛否両論があって当然と思います。もちろん今こそ、自衛隊派遣の意味を考える時期に来ているとは思いますが、このことが主要因になるのは難しいでしょうね。

もちろん悲しい結末にならないことを願いますが、きつい心ない言い方かもしれませんが、ただ最悪のシナリオになった場合でも、ある種、誰でもないご自分の意志でこの選択肢を選ばれたということは決して変えられない事実であり、誰のせいにもできないと思います。そしてこれ以上こうした事件が起こらないように願うばかりです。
posted by ともとも at 02:13| Comment(3) | TrackBack(7) | 雑記帳 なんでも日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おはようございます。
昨夜、このニュースを知りびっくりしました。
最初は『またなの』と思い、その後旅行者として現地に入ったのを知り正直呆れました。
もしうちの息子達が同じ事をしたら・・・
親だから当然元気で帰ってきてほしいという気持ちはありますが、それを人前で言えるかどうか・・・
ただ、ひたすら祈るだけだと思います。
例えボランティアだとしても、危険を承知で行く事はいいとは思えません。
たった一つしかない命です、もっと大切にして欲しいと思います。
Posted by ベル at 2004年10月28日 07:20
一夜明けて新聞報道などでバックグラウンドが分かって来ましたね。
外務省のサイトでもイラク国内からの退避勧告を行っておりますし、こういった国に安易に入ってしまうのは本人の責任があります。
捕まってる武装集団は一番荒いらしく人質を殺してるのでとても心配です。48時間以内のリミットもすぐ。
どうなるかとても心配です。
Posted by よい at 2004年10月28日 10:27
こんにちは〜。

>ベルさん
そうなんですよね。いろんな方にかけているご迷惑を考えると私も気持ちはあったとしてもおおっぴらに『助けてください』とは言えないと思いました。ご両親のお気持ちは察しますが…。やはり命を大事にした行動ではないと思いますので彼のとった行動はとても残念でなりませんね。

>よいさん
ホント、それまでの再三にわたる避難勧告。現地でも制止を振り切っての渡航ですからちょっとな〜と思うものがありますよね。人質をとっている武装集団はすでに通常の誘拐人質とかと違ってお金がほしいわけでなく、命をかけているわけですから、安易な助けてが通用するとは思えないです。一番良い形になって欲しいと思いますが、とにかく今後もうこういう問題は起きて欲しくないですね。
Posted by ともとも at 2004年10月28日 11:17
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/904946
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック

愚か者達
Excerpt: ここ数日、「愚か者!」と叫びたくなるニュースに多く出くわした。この所、穏やかな記事が続いていたので、久々に吼えたいと思う(笑)。 @ イラクの愚か者 又しても、イラクで日本人が人質となった。今年4月..
Weblog: ば○こう○ちの納得いかないコーナー
Tracked: 2004-10-28 05:57

イラク邦人拉致事件 脅迫ビデオ
Excerpt: イラクでの香田証生さん拉致事件に関して告知しているアラビア語のサイトに掲載されている脅迫ビデオのアップロード先をよくよく観察してみると、何故か日本のサイト(アップローダー)が多いみたいですね。 ..
Weblog: SIDE-B
Tracked: 2004-10-28 08:28

厳しい状況
Excerpt: どうやら、人質に囚われている人物は、所謂「バックパッカー」らしい。 それにしても...
Weblog: Virtual Town コギッち村
Tracked: 2004-10-28 09:12

今回は、なかなか難しい
Excerpt: 今回の人質事件に関して、何人かと電話で話しますた。たまたまでせうが、おいらと考えてることが似てますた。もっとも、気軽に電話できる相手って、考え方が似てる人でしょうけど。行動する(TV評論家ではないと、..
Weblog: PWPブログ
Tracked: 2004-10-28 10:40

今回は、なかなか難しい
Excerpt: 今回の人質事件に関して、何人かと電話で話しますた。たまたまでせうが、おいらと考えてることが似てますた。もっとも、気軽に電話できる相手って、考え方が似てる人でしょうけど。行動する(TV評論家ではないと、..
Weblog: PWPブログ
Tracked: 2004-10-28 10:41

イラク邦人人質事件
Excerpt: 昨日、10月27日の朝のニュースでまたイラクで日本人が人質として拘束されたことを知る。 朝は急いでいたので、詳しい内容も確認せず家を出た。 詳細を確認するまでは、またフリージャーナリストの人が..
Weblog: Kitchen's LIFE
Tracked: 2004-10-28 12:57

助けたい命とイラクの人質
Excerpt: こんなときに“イフ”もどうかなとは思うが、昨日になって、現場で土砂 崩れに遭遇した女性のインタビューが放送されていた(私は昨日が初見)  他のクルマが巻き込まれたような話をしていたと記憶するが、警察に..
Weblog: 頭がスッキリするコラム
Tracked: 2004-10-28 13:13
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。